担任の先生と保護者を繋ぐツール、連絡帳やお便りノートを活用していますか?
連絡帳って何を書いたら良いか分からないからいつも空白~。
連絡帳なんて書く時間がないから何も書かない。
先生からの伝達だけ読んでハンコ押すだけ。
こんな感じで連絡帳やお便りノートを放置されているママも多く
保育園や幼稚園、学校や先生に対して満足しているから何も書かないという方もいらっしゃいますが、実はこれって凄く勿体ないんです!!
四月から新年度がスタートして、半年が過ぎようとしています。園や学校の生活リズムに慣れてきて、懇談会や参観日など行事も増えてくるころですが、それと同時にここにきて少し担任の先生に疑問を感じたり、園や学校での友達とのトラブルなどでお悩みのママに出会うことも多くなる時期でもあります。
我が子の事、担任の先生だからこそ相談したい!担任の先生を信頼して我が子をお任せしたい!そう願っている親心はいち保護者として私も同じです。
しかし、担任を持ってクラスを運営してきた先生だった立場から『保護者にはこうして欲しい』という先生側の思いも少し理解できるので、今回は保育園や幼稚園の先生、学校の先生と保護者が連絡事項をやり取りする『連絡帳』『お便りノート』『乳幼児用れんらくちょう』等の効果的な使い方についてフォーカスしたいと思います。
昨今は保育現場にもICT化が図られ、手書きのノートが無くメールでコメントが送られてくるというところもあるようですが、内容の応用は出来ると思います。
連絡帳の盲点を突いて担任の先生をやり込めるために使うものではないということをご理解の上、読み進めて下さいね。
保育園での連絡帳の使い方(0.1.2歳児)
乳児クラスはミルクの時間や排泄、睡眠時間、離乳食はどの段階でどんな食材を食べたか、朝ご飯は何を食べたか等、詳しく記入できるように『乳幼児用れんらくちょう』があります。ここにもコメント欄がありますが、その枠はとても小さい場合があります。その時は必要最小限の情報を書き入れてください。
例えば先生に気を付けて欲しいことを記入します。
*朝ご飯に野菜ジュースを飲みました。
ウンチの色がレンガ色なのはそのせいかもしれません。
オムツ替えの時に、担任の先生以外が排泄物の色に驚いたとしてもこのお便りの情報が共有されることで一つ先生の心配は減ります。(だからと言ってウンチをチェックしていないということはありませんよ)
*予報接種をしているので(ロタ)下痢気味です。
排泄物の処理に気を付けてください。
このような情報があると、他の園児に菌をばらまかないようにかなり消毒を徹底することやおむつ替えの場所をどうするかなどが先生同士で周知され検討されます。
*初めてバナナを半分完食しました!
*初めて一人でソファによじ登る事が出来ました!
*初めて夜泣きもなくぐっすり眠ってくれました!
子供の初めてシリーズはママの喜びと子供の成長を先生と一緒に喜べます。小規模園では担任以外にも情報が即座に共有されるのでお祝いムードが倍増します。本来担任の先生たちは我が子の成長のようにクラスの子供達の成長が嬉しいものです。喜びを共有できると保護者と先生との信頼関係も深くなっていきます。
*イヤイヤが凄くてお気に入りの服しか着てくれません。
*ご飯もお風呂も機嫌が悪くて大泣きでした。
女の子あるあるですかね?この一言でママが困っている事を担任が察知して、フォローに入ってくれます。担任の先生の話なら子供が聞いてくれるかも?と思うようなことやお家でのママのお困りごとは書いてて損はないです。ママの気持ちに寄り添ってくれたり、ママが知らない園での子供の様子が聞けたりします。子供の機嫌が悪いという事も大切な情報です。風邪のひき始めやママの体調不良や妊娠などの変化を先生たちが予言出来たりするのは、子供が普段の様子と違うことをいち早く察知出来るからです。
基本的に乳幼児クラスではお便りノートは子供の身体と心の健康に直結する大切なノートとなりますので、『家庭で起きた小さな変化』を書くようにして下さいね。その変化が子供だけに関わらずママの感情の変化でもいいし、家族の話でもいいです。担任の先生は保護者の書く一つのフレーズから様々な仮説を立てて、子供の成長にとってより良い関りをするためにはどうするかを考えてくれますよ。
勿論先生達は神でも便利屋でも何でもないので、全てを背負ってくれるわけではありません。仕事以上の負荷をかけるようなことや無理難題は正直返事に困るのでなるべく書かないで欲しいです(笑)例えば、この先生が苦手だから異動して欲しいとか、このママが苦手だからクラスを変えて欲しいとか、習い事の発表会に来て欲しいとか、プライベートでお茶しませんかとか…
訴訟等になると園に迷惑がかかるような事案については返事を書くのではなく口頭で…というような指導を前以てされているところもあります。
保育園側からすると、子供達のお家での様子は分からないので、そこが詳しく書いてあると担任の先生は凄く助かります。お家での様子を通してカッコ内は先生がどんな事を考えるか、どういう対応をするのかを簡単に書いているので参考までにどうぞ。とにかく家庭での様子を伝えてくれることは担任の先生にとって保育をするうえでかなり重要になるので、簡単に一文でもいいので是非書いて欲しいところです。
*ミルクはどのくらいの間隔で飲んでいるか
(園の生活リズムに合わせられるか、ひとりひとりの生活リズムが良いのか、月齢や年齢によって対応の仕方を考えられる)
*ミルクの量
(発達段階や成長の具合を見て調節していくことを保護者と相談する事が出来る。体調の変化に気付く事が出来る)
*どんなおもちゃで遊んでいるのか
(園とは違う遊びの様子が分かり、成長を予測できる。どんな遊びを園で提供したらいいかという目安にもなる)
*どんな音楽を聴いているのか…バイリンガル育児をしているとか、方言が強いとか。どんな言葉を発したかとか。
(音楽に関することだけではないですが言葉の発達についての目安になります。お家の中や車の中でかけ流しているのは子供用音楽なのかママが好きな音楽なのかとか知れたら話が広がります)
*お風呂での様子…湯舟が好きか苦手か。シャワーが平気か、顔に水がかかるとどうなのか。
(水遊びでどんなことに気を付けたらよいか予測が立てられます)
*食事の様子…好き嫌いが出てきたか、離乳食はどう進めているか、ママが食にこだわりがあるのかどうか。
(手づかみをさせているのか、親が全部食べさせているのか、ママの心境や家庭環境から予測して園で給食の時間にどのような対応をしたらよいか考えられる)
*睡眠…休日にはお昼寝をしたかどうか。お出かけしていて細切れの睡眠になったかとか。
(ママが夜間授乳されている場合などはママのケアも出来ます。睡眠不足でママのストレス度合いや体調の変化が子供にも影響を及ぼす事があるから。子供がどのような睡眠サイクルなのかを知ることで保育園での体調の変化にも気づきやすい)
*お気に入りの絵本…お家で読み聞かせをしているならどんな絵本が好きなのか。もしくはママがお気に入りの絵本は何か。(園では月間絵本があったり、季節の絵本やその時々で学んで欲しい事や伝えたいことを考えたうえで絵本を選んでいることが多いです。先生のオススメが聞けたらお家と園との連携で子供の理解が深まったりすることもあります)
*家での会話…1.2歳児になると、会話も楽しめるようになってくるので、お家でどんな会話をしたのか、空耳アワーが可愛かったなどのエピソードを書いてもらえると、発話の状態から子供達の成長がどの辺なのかを把握出来ます。親バカな発言を書いたら恥ずかしいという方もいらっしゃいますが、独身の先生にとっては一つの学びにもなり、親になるとこんな感情になるのか!ということが分かるので親バカトークも是非書いてもらえるといいです。
*園で覚えた歌の歌詞を聞く…お家で子供が口ずさんでいる歌はたいていその月に何回も歌われる歌なので、歌詞を聞いたり、手遊びのタイトルを先生に質問してみて下さい。今は動画を検索出来たりするので、お家でも一緒に遊べますよ。
さて、ここまで来て連絡ノートにお家での子供の様子を書くことにどんなメリットがあるか、もうお分かりですね?
ママの知らない保育園での我が子の様子をしっかりと知ることが出来ます。
お便りノートって先生にとっても重要ですが、こうして一言書くだけでも保育園での子供の様子を知る事が出来て、ママのメリットも沢山じゃないですか?
トラブルなどはない方がいいですが、このノートを使うことで担任の先生との信頼関係も築きやすくなります。ママがどんなことを考えているのかが先生にも見えることで、どんなことに注意しておけばよいか担任の先生の保育の目安にもなります。小さなコメント欄も一言でもいいので活用してくださいね。
それとは別にノートを準備される方もいらっしゃると思いますが、それについては園側としても賛否両論あるようです。子ども達が午睡中に人数分全員のノートをチェックし返事を書きながら昼食をとり、昼の会議にもでる・・・休憩時間の給料は出ませんが仕事はたんまりあります。なので働き方改革やトラブル防止の為に昨今は『家庭での面白話は連絡帳に書かないように』と最初に指摘される園もあります。その場合は仕方がないですが、これも保護者がどう思っているかを伝えたい場合のやり方はあるので、悩んでいる方はご相談ください。
乳幼児用連絡ノートの他にもう一冊用意するならこのくらいのサイズでシンプルな物が助かります。(園によってはキャラクターがダメなところもあります)
このサイズはお便りケースにしまいやすいです。園によってあるところ無いところがあると思いますが、たいていは子供たちがここに自分で片付けるというねらいがあって準備されていると思います。
連絡ノートとは別にもう一冊、園から用意されるシール帳がありますが、これは1.2歳児にとってはシール遊びが指先を使う遊びとして導入されていたり、日めくりカレンダーを見て数字を探す集中力や曜日や一週間が七日間あることを知るためのツールとされていることが多いです。シールの貼り方にも個性が現われてくるので、先生方はそういったところもひとりひとりの発達や成長の一つとしてチェックしています。どんな意味があってシール帳を園で活用しているのかを保護者が知ることはほぼないですが、子供との話のネタの一つにも使えますので、時々開けて確認してあげて欲しいです。
毎日担任の先生とやり取りが出来る連絡ノートは、私たちママと先生の個人的な信頼関係を築くと共に、子供の様子を知るためだけのものではなく、なにかこちらから要求したい時にもとても役に立ちます。
子供の様子で気を付けて見て欲しいところ、赤ちゃん返り等で子供の心が不安定な時、ママの気持ちがしんどい時に少し吐き出したり、子供同士のトラブルがないようにして欲しい等、我が子を守るためのものでもあります。トラブルや不満が出てきてからノートを書くのではなく、普段から担任の先生との意思疎通が図れるように活用してくださいね
先生は連絡ノートに何も書かれていないと、この保護者は自分の保育に相当不満があるのかな?でも聞く時間もきっかけもないからちょっとそーっとしとこう…と思ったり、毎日の保育に関して満足されているのだな!と思ったりします。我が子に対してより良い関わりを望むなら、トラブルが起きる前からこちらの準備も必要です。担任の先生がどんなことを考えて保育をしているのか積極的に聞いてみて下さいね。
次回はお便りノートが無くなり、子供の伝達力だけが情報源となってくる3.4.5歳児の場合はどうするのか書きますね~
ちょっとでも参考になった!というかたはGreatをポチっとしてもらえると励みになります!
